月昇るとき静かに流れた夜想曲。
なんでこんなに儚いんだろう。
なんでこんなに悲しいんだろう。
儚すぎて、悲しすぎて
繊細で今にも消えてしまいそうで
泣きたくなって、寂しさが募ってきて
心がわしづかみにされてしまう。
苦しい。心が痛い。
辛い。涙が止まらない。
なのに
なんでこんなにも、美しいと感じるんだろう。
この悲しさから逃げ出したいのに
耳を防ぐだけで逃げ出せるのに
いつの間にか、この旋律の虜になっていたんだ。
いつまでも、この旋律に聴き入っていた。
そう。血と涙が枯れ果てるまで。
流れきった心の歪み 枯渇に埋もれた寂しい魂
夜想曲は――――止まらない。