生まれてこなければどんなに楽だったんだろう
血と肉と欲望で埋まった汚れた器に
命をひとつ、またひとつ。煌めきを肉で閉じこめる。
穢れ無き天からの追放で作られる命の誕生
汚い世に降り立つことが生誕ならば
それは堕落の美化なのか。醜悪な情緒の隠れ蓑。
そこに収まる心は綺麗? そこにある美に輝きはある?
欲望渦巻くこの大気。 果てにあるのは恍惚か怠惰か。
肉体を汚して欲するは 欲望と狂愛のエクスタシー。
流れる血が咲き乱れる 願望の生むトートロジー。
汚れた社会に産み落とされなければ
きっともっと美しかっただろう。
嗚呼懐かしきアストラルの煌めき
いっそ何もかもリセットして アストラルへの捷径を
瞳を閉じて闇の中 氷のような肉体に
与えられた無への還元
欲望の果てに望んだのは唯一つのその帰り道